◆ Game Of Thrones ◆ 第六章 冬の狂風 2016年4月 アメリカ

Season6 8:誰でもない者 No One

エッソス大陸、ブレーヴォス、広場の舞台に立つ女役者レディ・クレイン、彼女の素晴らしい演技に観客は魅了され涙します。
舞台を降り、舞台裏で休憩を取るクレインは、クローゼットの中で血を流しうずくまるアリア・スタークを見つけます。
アリアはクレインに助けられ、彼女の家で傷の手当をしてもらうのでした。

ウェスタロス大陸、ブラザーフッド〈旗印なき兄弟団〉の兵士に命の恩人であるセプトンを殺されたサンダー・クレゲインは、失意と怒りで斧を手に近くで野営していた彼らを襲います。

エッソス大陸、ティリオン・ラニスターとヴァリスの策で落ち着きを取り戻し始めるミーリーンの町、さらにヴァリスはウェスタロスの協力者を得る為に自ら遠征に出かけるのでした。

ウェスタロス大陸、キングズランディング、王トメンからレッド・キープ〈赤の王城〉への入城を許可されたハイ・スパロー〈雀聖下〉の〈雀〉達が、サーセイをハイ・スパローの元へ連行する為に訪れます。
武装をし、力ずくでもサーセイを連れて行こうとする〈雀〉ランセル・ラニスター、ですがサーセイは従士グレガー・クレゲインに自らを守らせ、話があるならハイ・スパロー自ら〈赤の王城〉へ来るように告げるのでした。

リヴァーランド、サンサ・スタークの指示で叔父ブリンデン・タリーことブラックフィッシュ〈漆黒の魚〉をスターク家の味方につけるように交渉に来た女騎士ブライエニー・タースと従士ポドリック・ペイン。
リヴァーラン城を囲むジェミー・ラニスターの軍を見て、ブライエニーはジェイミーに、無血開城とブリンデン軍の北へ向かう許可を交渉します。
さらにブライエニーは、サンサを無事に保護したので、その任務の為に託されたジェイミーのヴァリリアの剣を返還すると申し出ますが、剣はブライエニーの物だとジェイミーは言います。

リヴァーラン城に入り、サンサの手紙を見せブラックフィッシュを必死に説得するブライエニーでしたが、ブラックフィッシュは自らの故郷を守ると話し、城を捨て北へ向かう事を拒否します。
固く心に決めるブラックフィッシュを見て、説得を断念したブライエニーは、サンサに交渉は失敗したと使い鴉で文を送るのでした…。

キングズランディング、ハイ・スパローの意のままに動かされている王トメンは、皆の前で信仰による法を守らない者には罰が下ると伝え、ロラス・タイレルと母サーセイの審判をベイラー大聖堂で行い、力で解決をする昔ながらの決闘裁判は今日を持って廃止すると宣言するのでした。
騎士グレガーを使い決闘裁判で勝利を得ようとしていたサーセイは王トメンの言葉に愕然とするのでした。

エッソス大陸、ミーリーンの城でティリオンは、ミッサンデイ、グレイワーム〈灰色の蛆虫〉と共に、ひとまず落ち着きを取り戻した町に祝杯をあげます。
和やかに過ぎて行く時間、ですが突如鳴り響く鐘の音に慌ててその場から走り出るグレイワーム、異常を感じティリオン達も外を見ると、親方達と奴隷商人の大船団が、ミーリーン制圧に港に現れたのでした。

ウェスタロス大陸、リヴァーランで陣を構えるジェイミーは捕虜であるエドミュアにリヴァーラン城へ向かい無血開城させる事を交渉します。
城への入城を求めるエドミュア、ブラックフィッシュはジェイミーの罠だから入城させてはならないと城の騎士に伝えますが、騎士はエドミュアは城主であると話し、入城を受け入れます。
入城したエドミュアは、騎士達に武器を捨てラニスター軍へ開城する事を告げ、叔父であるブラックフィッシュを捕えフレイ家に引き渡す事を指示するのでした。

自らの身の危険を感じたブラックフィッシュは、ブライエニーとポドリックを秘密の抜け道から逃がし、自らはこの城で討ち死にする覚悟を決めます。
リヴァーラン城に入城したジェイミーは城壁の上からブライエニーが船で城を離れるのを見付け、安心しそっと手を振るのでした…。

エッソス大陸、親方達と奴隷商人の船により激しい攻撃を受けるミーリーンの城、城内で親方達の執着心に驚くと共に、ミッサンデイとグレイワーム〈灰色の蛆虫〉に責められ気落ちするティリオン。
ティリオンは反省し、戦いを得意とした〈穢れなき軍団〉アンサリードの司令官グレイワームに指示を任せます。
城を守る〈穢れなき軍団〉、ですが城の上に何かが落ちた音がし、テラスの外を警戒するグレイワーム達…ですが、それに反しそこから現れたのは、皆が待ち望んでいた女王デナーリス・ターガリエンなのでした。

ウェスタロス大陸、セプトンを殺した〈旗印なき兄弟団〉の仲間をさらに探すサンダー、森の奥へ進むとサンダーが探す男達を処刑しようとしている〈旗印なき兄弟団〉の長べリック・ドンダリオンと側近であるミアのソロスに出会います。
彼らは〈旗印なき兄弟団〉の掟に背き、村人達を殺した兵士を処刑しようとしており、サンダーはべリックに交渉し、探していた男の処刑を自らの手で行い、セプトンの復讐を遂げるのでした。

べリック達と食事をするサンダー、サンダーは彼らに〈旗印なき兄弟団〉に入り共に戦わないかと誘われます。
一度はアリアを北部に届ける為に〈旗印なき兄弟団〉の元を去ったサンダーでしたが、べリックに傷つけた者の数より大勢を救えると説得され、心動かされるのでした。

エッソス大陸、ブレーヴォス、クレインに看病されるアリアでしたが、朝大きな音で目を覚ますと、そこには〈黒と白の館〉の女に殺されたクレインの遺体が…。
女は、〈数多の顔をもつ神〉は一度決まれば必ず名を受けると話し、アリアにも襲い掛かります。
必死で逃げるアリアでしたが、再び傷口が開き、路地裏の隠れ家に追い詰められてしまいます。
アリアは覚悟を決め、隠れ家の明かり消し、暗闇の中で自らの剣ニードルを手に、女を迎え撃つのでした…。

〈黒と白の館〉、床に血痕を見つけたジャクェン・フ=ガーは、血痕を辿り地下の顔を安置する部屋に向かいます。
血痕の先には、アリアを暗殺するように命じた女の顔が…そこにアリアが現れジャクエンに剣を突きつけます。
「誰でもない者になったな」と話すジャクエン…アリアは、自分はアリア・スタークだと言い、故郷に帰ると告げ〈黒と白の館〉を後にするのでした…。