◆ Game Of Thrones ◆ 2011年4月 アメリカ

Season2 10:勝者 Valar Morghulis

キングズランディング、薄暗い独房に部屋をあてがわれて、グランド・メイスター〈上級学匠〉パイセルの看病で意識を取り戻したティリオン・ラニスター。
ティリオンは〈王の手〉を解任され、父タイウィンが新たな〈王の手〉となります。
王の広間では、ジョフリー王がキングズランディングを救う為にタイウィン軍と共に駆け付けたタイレル家をねぎらい、タイレル家を援軍へと導いた財務長ピーター・ベイリッシュに褒美としてハレンの巨城とその不随する土地を与えます。

ロラス・タイレルはジョフリー王にラニスター家を助けた褒美として、妹マージェリーをジョフリー王の妃にと願います。
婚約者サンサ・スタークがいる為、申し出を断るジョフリー王でしたが、母である摂政太后サーセイの一声で、サンサとの婚約は破棄されマージェリーを新たな婚約者として迎え入れる事になるのでした。
ジョフリー王より解放され、悲しむ以上に喜びがこみあげてくるサンサ…。
ベイリッシュはサンサにキングズランディングに居る以上、ジョフリー王のおもちゃとして辛い目に合うのでサンサを助け出したいと話しかけます。

ベイリッシュの力が増してきたと感じた諜報長ヴァリスは、ベイリッシュの娼館で働く娼婦赤毛のロスに自分のスパイにならないかと声を掛けるのでした。

リヴァーランドに陣を張るスターク軍、治療者タリサ・マイギアを妻として迎えようとしているロブに、母キャトリンはウォルダー・フレイとの約束を反故にしてしまうといさめます。
ですが捕虜ジェイミーを勝手に逃がしてしまったキャトリンの言葉はロブには届かず、ロブはタリサと結婚式を挙げてしまいます。

女騎士ブライエニー・タースは、キャトリン・スタークの命令で、スタークの捕虜ジェイミー・ラニスターを交渉の為にキングズランディングへ内密に移送するのでした。

ストームランド、キングズランディングを撤退しドラゴンストーン城に戻ったスタニス・バラシオン。
〈紅の女祭司〉メリサンドルに従い、弟レンリーまで殺したのに、今回のラニスター家との戦に敗れた事を悔い、メリサンドルを責めるスタニス。
メリサンドルはそんなスタニスに戦いはまだこれからだ、炎の中に勝利が見えると話しなだめます。

ウィンターフェル城を奪ったシオン・グレイジョイでしたが、城の周りはスターク家の旗主ルース・ボルトンの息子ラムジー・スノウの軍によって包囲されてしまいました。
追い詰められるシオン、城のメイスター〈学匠〉はシオンに抜け道を通り城を逃げ出し、カースル・ブラック〈黒の城〉へ行きナイツ・ウォッチ〈冥夜の守人〉になりなさいと助言しますが、シオンはこのままでは父ベイロンに顔向けできないと、敵への反撃による死を覚悟します。
ですが自らのグレイジョイ兵に特攻を指揮した直後、シオンは兵達に裏切られ拘束される事に…。

キングズランディングで傷を療養中のティリオンは、ヴァリスに自分を襲ったのは姉サーセイの命令で動いた騎士マンドン・ムーアであると教えられます。
ティリオンの相棒でもある傭兵ブロンはシティ・ウォッチ〈王都の守人〉総帥を解任され、城の中は既に父タイウィンとサーセイの息のかかった者ばかりとなってしまいました。
ヴァリスはせめてもの慰めにシェイをティリオンの元に連れてきます。
シェイはティリオンの命を心配し、一緒にペントスへ逃げようと懇願しますが、ティリオンは逃げずにここに残ると告げ、それでもシェイはティリオンについていこうと決心するのでした。

ハレンの巨城からジャクェン・フ=ガーによって助け出されたアリア・スタークは、ジェンドリー、ホット・パイと共に少しでもハレンの巨城より離れようと歩き続けます。
途中、彼らを待っていたジャクェンに出会い、アリアはジャクェンに今は家族を探さなければならないが、暗殺の技術を覚えたいと話します。
ジャクエンはアリアに一枚のコインを手渡し、その気になればブレーヴォスの町でヴァラー・モルグリス〈誰でも皆死ぬ〉と訪ねるといいと話し、去ってゆきます。

ウィンターフェル、グレイジョイの兵士達は城を焼き逃げて行きました。
騒ぎが治まった頃、地下墓地から出てきたブランドン達は焼け焦げた城と殺された従者達を目にし驚きます。
城の森にある神木ウィアウッドに向かうと、そこにはグレイジョイの兵士達に傷を負わされ息も絶え絶えのメイスターが…ブランドン達は悲しみメイスターを何とかしようとしますが、メイスターは従者オシャに、ジョン・スノウを頼りブランドン達を北にある〈黒の城〉へ連れて行くように指示します。

エッソス大陸、商人の町クァース、デナーリス・ターガリエンは3匹のドラゴン達を助け出す為に、黒魔導士パイアット・プリーが待つ〈不死の館〉へ向かいます。
一緒に来たジョラー・モーモントとラカーロからはぐれ一人で〈不死の館〉に入り込むデナーリス…鉄の玉座、ウェスタロスの大地、死んだはずのカール・ドロゴと赤ちゃん…〈不死の館〉の中で黒魔術の幻影により様々のものがデナーリスの前に現れます。
それは全てデナーリスが欲しいものばかり…ですがデナーリスはドラゴン達を探し現実へ…そこには鎖につながれた3匹のドラゴンの子供たちが…。
ドラゴンに辿り着いたデナーリスの前に姿を現す黒魔導士プリー、既にデナーリスの手には鎖が繋がれています。
プリーは自らが大陸を支配する為に、デナーリスとドラゴン達を拘束し利用しようとしているのでした。
ですが冷静なデナーリスは小さなドラゴン達に命令します。
「ドラカリス」…ドラゴン達は一斉に火を放ちはじめ瞬く間にプリーを燃やし尽くすのでした…。

〈不死の館〉から無事脱出したデナーリスは、自らをはめた商人ザロ・ゾアン・ダクソスの元へ赴くと、そこには事件後消えたデナーリスの侍女の姿が…。
デナーリスはウェスタロス大陸へ渡る船を得るためにザロの宝を奪取しようと、彼の金庫を開けるも中身は空…あきれ返ったデナーリスは裏切者のザロと侍女を金庫に閉じ込め、ザロの館の金銀をかき集めるのでした。

壁の北側、野人達に捕まえられたナイツ・ウォッチのジョンとハーフバインド〈二本指〉は、野人のリーダーである〈壁の向こうの王〉マンス・レイダーの元へ連れていかれます。
ハーフバインドはジョンを壁に向かう野人軍へのスパイとして潜りこませる為に、ジョンをたきつけ自らを殺させます。
有無を言わせぬハーフバインドの不惜身命な姿勢により彼を殺し、野人達の信頼を得るジョン。
野人達は、ジョンの縄を解きマンスの元へ連れてゆきます。

見晴らしの良い崖〈最初の人々の拳〉で陣を張るナイツ・ウォッチ本隊、見張りの兵が角笛を3回吹き鳴らします。
角笛3回はホワイト・ウォーカー襲来の知らせ、物資の調達に出ていたサムウェル・ターリー達は驚き本隊に合流しようとしますが、サムウェルは逃げ遅れ、ホワイト・ウォーカーの一団を目の当たりする事に…。